当サイト運営者のラーコ(@gesumake)です。
私は元夫の不倫により離婚。
5年半のシングルマザー歴を経て、現在はステップファミリーとして再出発しています。
自分とは無縁と思っていた不倫。
それは突然我が身に襲いかかります。
夫婦の歴史も家族の笑顔も、一瞬で消え去る破壊力。サレた側の心はズタズタに引き裂かれる。
この『ゲス戦記』では、私自身が不倫と戦った記録を、シリーズで描いています。
▼▼今までの話はコチラから▼▼
これまでのゲス戦記
第1話>>まやかしの幸せ
第2話>>つわりの裏の裏切り
第3話>>出産日のお泊まり不倫
第4話>>別人と化した夫
第5話>>女として見れない
第6話>>財布の中にあったもの
第7話>>信じたいけど信じられない←前回の話
財布からラブホのカードを発見。
夫を信じようとも疑いが拭いきれず、心が壊れそうな日々でした。
夫は不倫を完全否定。疑う私を責め被害者ぶる。
さらには、私と娘を切り捨てる発言する始末。
もう消えてしまいたい…
母がアパートに来る予定の日、予定時間よりも早くインターホンが鳴りました。
夫の親友の訪問|不倫発覚
突然の訪問
インターホンの画面に映るのは、夫の一番の親友。
中学からの同級生。2人は以前からとても信頼を寄せる仲です。
私は、結婚式などで数回顔を合わせることはありましたが、その程度の関わりしかありません。
ん?川野さんだよね?どうしたんだろう…
よくわからないままドアを開けました。
いきなりすみません。仕事でこの辺りに寄ったもので。少しお時間ありますか?
アパートの上がると、川野さんは、寝ているミー子をじっくり見ます。
「可愛ですね」と言った後、「仕事中なので手短に話しますね」と話を始めます。
親友から語られる真実
単刀直入に言いますね。ご主人は今、不倫をしています。
え…
頭が真っ白になり、私はその場に崩れ落ちました。
大丈夫ですか?急にこんな話すみません。
私を気づかいながらも、話を進めます。
時期は僕の知る限り、昨年の11月には既に始まっています。相手の女性は、同じ支店勤務の女性です。以前彼と会った際、本人から不倫の事実を告げられました。そして、アリバイ工作に僕の名前を貸してほしいと。当然断りましたが。
それから数回彼と話しました。不倫はやめるように何回も言いました。でも彼はまだやめていません。
パニックで頭が追いつきません。
疑いながらも、ホラーマンのことはどこかでずっと信じていました。
全て嘘だったの…?
親友の思い
…なんで教えてくれたんですか?
実は、僕の父親も不倫していました。僕が子どもの頃、5年ほど父は家にいませんでした。母は毎日泣いていて、僕たち兄弟は見ているしかできなかった。そして僕にも、今2歳の娘がいます。娘はとても可愛くて、妻ももちろん大切です。
だからこそ、ホラーマンには元のホラーマンに戻ってほしいんです。僕の父親と同じように、このまま家族を傷つける人間に成り下がってほしくない。家族の温かさにも気づいてほしい。そして、生まれたばかりの娘さんが傷つくようなことはあってはいけない。彼を戻したいんです。
川野さんは続けます。
僕ではもう止められません。止められるのは奥さんだけです。
今まで疑って聞いたこともありましたが、否定され続けました。止めるって、どうすれば良いかわからない…。
辛いのはわかります。でもしっかりしてください。こうなった今、娘さんを守れるのは奥さんしかいません。経済的なことを考えても、娘さんのために離婚は避けたいところ。
不倫をしているのは確実ですから、探偵でも使って、言い逃れできない証拠を取ってください。認めさせて女と切らせないと、何も始まりません。どうか家族を守ってください。
川野さんの言葉はとても力強い。
ただ私は、急に知る真実が受け止められません。
最後に川野さんからお願いがありました。
急に動揺させて本当にすみませんでした。ひとつお願いがあります。不倫の事実を僕から聞いたこと、ホラーマンには黙っておいてくれませんか?僕にも妻子がいます。自己保身で申し訳ないのですが、何か報復があると怖い。その代わり僕にできることがあれば、できる限り協力します。伝えた責任がありますから。
意識が飛びそうなショックの中、川野さんの責任感だけはひしひし感じました。
自分が伝えたとバレる危険もある。
ほぼ関わりのない私なんか信頼できるはずもないだろう。
でも私にかけたんだ。
親友として、家庭をもつ父親として、ホラーマンを元に戻すために。
LINE交換をし、川野さんは帰っていきました。
ほんの30分くらいの出来事でした。
母に不倫を打ち明ける
川野さんが帰った後も、思考が整理できず、ボーッとしたまま。
不倫だった…?
してないって言ってたよね…?
疑われ続けて頭おかしくなるって…
去年の11月って、つわり中じゃん…
10ヶ月以上も不倫してたの?
全部嘘だったんだ。
何の感情も湧かないまま、再びインターホンが鳴りました。
今度は母でした。
あらミー子。ぐっすり寝てるわねぇ。
母を悲しませたくない。
気丈に振る舞わなきゃ。
しかし、感情を抑えることは不可能でした。
涙が溢れます。
ラーコどうしたの⁉︎何があったの?
母に全て打ち明けました。
- 里帰り後に起こったこと
- ホラーマンに言われた内容
- 不審に思いながらも飲み込んでいたこと
- 確信のない状態で相談できなかったこと
- 今、川野さんから聞いた内容
もっと早く言ってくれれば良かったのに…。
ごめんね。
母は若干涙ぐんでいました。
ラーコが謝ることじゃない。出産は命懸けなのに何考えてるのよ。ホラーマンはそんな人間だったのね。辛かったね。でももうひとりで抱え込まなくて良いから…。
その後母は、起きたミー子と遊び、しばらくして帰って行きました。
ひとりで大丈夫?何かあったらすぐ連絡して。私も川野さんの言うように、このまま放置しちゃいけないと思うよ。
そう言い残しました。
平然を装って夫を出迎える
再びミー子と2人きり。
心にポッカリ穴が開き、言葉にできない感情で心がぐちゃぐちゃ。
それでも、ミー子のお世話は放棄できません。
夜ご飯を作り、ミー子をお風呂に入れ、授乳し寝かしつける。
ずっと涙を流しながら。
とにかく今は、気づいたことバレちゃいけない。何も知らないフリ。平常心。
夜中になり、ホラーマンが帰宅。
おかえり!今日もお仕事お疲れさま。
何とか笑顔で言えました。
一通り家事を終え、ミー子の待つ寝室に行きました。
真実を突き止める決意
夫がいる前では平然とやり過ごした私。
寝室に入った瞬間、再び涙が止まりませんでした。
どうして…何で…信じてたかったのに。
ホラーマンは不倫できる人だったの?
こんなことしながら、疑う私を頭がおかしいと責めていたの?
どういう気持ちだった?
何でこんなことできる?
ずっとひとりでミー子のお世話してた。
仕事だから仕方ない、無関心も今だけだって。疑われたら辛いだろうなって自分を責めて。
その間も、女と身体を重ねていたというの?
嗚咽するほど涙が溢れました。
仕事が遅かったあの時も?
友達と泊まったというあの日も?
もしかして出産した日も?
過去の出来事を思い返しては、女と夫が行為している情景が浮かび、吐きそうでした。
真面目で誠実だと思っていたホラーマンは、偽物だったのか。
私が見てきたホラーマンは、誰なのか。
ここで初めて、ホラーマンに対する怒りが沸きました。
ずっと責められてた。けど、私がおかしい訳じゃなかった。私、騙されてたんだ。
もっと真実を知りたいとも思いました。
証拠がないまま問い詰めても意味はない。
あれだけ否定し続けた人間。
認めることはないだろう。
今はまだ、知っていると言う事実を悟られてはいけない。まず証拠をとらないと。
感情的になるな。真実を見るんだ。
そう決めました。
つづく
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